流星と流星群

りゅうせい
ながれぼし

Meteor-メテオ



1998年8月12日に見えた流星
海星館屋上から見えた明るい流星
流星とは

◆太陽系の中の宇宙空間には、小さなチリのような固体(惑星間塵)がたくさんありますが、それらはそれぞれがひとつの天体として、太陽のまわりをまわる軌道をえがいています。この小さなチリが、地球の重力に引かれて地球に突入してくると、地球の大気との摩擦熱によって蒸発し、生じた高温度(数千度)のガスは光を放って空を動き、数秒のうちに消えてしまいます。これが流星です。
◆流星が発光するのは地上から110q(光り始め)〜80q(消滅)で、成層圏よりも上層の中間圏から熱圏にかけての急に大気が濃くなる高層大気中です。
◆流星が光るのは地上からおよそ100qくらいなので、同じ流星を見ることができるのは、100q以内の地域ということになります。(地球全体では肉眼で見えるような明るい流星だけでも、1時間に2000万個以上流れているのだといわれています。)
◆発光するときの惑星間塵(流星となる塵をとくに「流星物質」または「流星体」と呼びますが、岩石片,鉄片,氷片などいろいろある)の地球との相対速度は10〜70q/秒(多くは30〜45q/秒)の範囲です。速度が速いものほど明るい痕(流星痕)を残して高いところで燃え尽きる傾向があります。

※地球は太陽のまわりを約30q/秒という速度で公転しながら、約460m/秒という速度で自転しています。
◆流星の飛行速度が大きいと温度が高くなり、流星は白色または青白色に輝きますが、速度が小さいと温度が高くならず、流星は黄色あるいはオレンジ色になります。前者は明け方に見られる流星に多く、後者は夕方に見られる流星に多いです。
◆流星物質の大きさは、ほぼ0.1〜1o程度で、質量にして1μg〜1g程度のものが多いと考えられています。
◆1等星くらいの明るさのものは1g程度、6等星くらいの明るさのものは0.1gほどです。


散在流星と流星群

◆ふつうの流星は1時間に平均5〜6個ぐらいしか流れませんが、毎年決まった時期に流星がたくさん流れることがあります。ふつうの流星を「散在流星」、決まった時期にたくさん流れるのを「流星群」といいます。
◆散在流星はどこから飛ぶかわかりませんが、流星群は空のある一点から飛び出しているように見えます。この点を「放射点」あるいは「輻射点」といい、放射点が何の星座にあるかによって何座流星群と呼んでいます。
◆流星群の中でも、とくにたくさんの流星が集中的に出現する場合を「流星雨」と呼んでいます。
◆流星群を50qほど離れた2つの地点で同時に観測し、流星の軌道を調べてみると、どれかの彗星の軌道と同じであることがわかります。彗星(周期彗星)は、太陽に接近するたびに核から揮発成分が蒸発し、それにともなって固体の塵も飛び出します。この彗星から分離した塵物質は、その彗星の軌道に沿うように集団をつくって運動するようになり、その軌道を地球が横切るとき流星群が出現するというわけです。この流星群のもとになった彗星を、その流星群の「母彗星」あるいは「母天体」と呼んでいます。
◆散在流星の中には、時々、金星以上の明るさ(−4等)になるものがありますが、このように特別に明るい流星を「火球」と呼んでいます。火球の中には大気中で燃え尽きずに地上に落下してくるものがありますが、これが「隕石」です。
流星の観察

流星群は予想ピーク日時にたくさん出現するとは限りませんので、予想ピーク日前後数日間の天気の良い日,月明かりの影響のない日を選んで観察するようにしましょう。
流星はいつどこに出現するかわかりませんので、なるべく広い範囲を見渡せる街明かりのない夜空の暗い場所(星が良く見える場所)で観察しましょう。
最近、テレビやラジオ等で“流星群が見れる日です”等と話題にしているのを見たりした人たちからの問合せが多くなってきています。すべての流星群が必ず出現するとは限りませんのでご注意ください。下記の表をご参考にして観察の計画を立ててみてください。


流星群リスト
流星群の名前
出現期間
極大日
極大時
出現数
母天体の名前
周期
りゅう座ι

1月1日〜1月5日
1月4日
1時間平均
20個

5年
こと座κ

4月19日〜4月24日
4月22日
1時間平均
8個
1861−I
415年
みずがめ座η
(ハレー群)
4月30日〜5月10日
5月5日
1時間平均
6個
ハレー彗星
76年
みずがめ座δ

7月15日〜8月15日
7月29日
1時間平均
4個

4.2年
やぎ座α

7月15日〜8月15日
7月30日
1時間平均
1個
1881−V
3.6年
ペルセウス座γ

7月25日〜8月20日
8月13日
1時間平均
50個
スウィフト・タットル彗星
120年
はくちょう座κ

8月10日〜8月25日
8月20日
1時間平均
3個

7.8年
りゅう座γ
(ジャコビニ群)
10月8日〜10月9日
10月8日
1時間平均
1個
ジャコビニ・ジンナー彗星
6.6年
オリオン座ν
(ハレー群)
10月17日〜10月26日
10月22日
1時間平均
10個
ハレー彗星
76年
おうし座 北-南
(エンケ群)
10月20日〜11月25日
11月上旬
1時間平均
3〜6個
エンケ彗星
3.3年
しし座

11月14日〜11月20日
11月18日
1時間平均
30個
テンペル・タットル彗星
33.2年
ふたご座α

12月7日〜12月18日
12月14日
1時間平均
60個
惑星フェートン(1983TB)
1.6年
こぐま座β

12月19日〜12月24日
12月23日
1時間平均
2個
タットル彗星
14.4年

観察しやすい流星群(三大流星群)

毎年、比較的安定して流れる流星群があります。この流星群のことを“三大流星群”と呼んでいます。

ペルセウス座流星群
◆スイフト・タットル彗星(周期135年)を母彗星にもつ流星群で、三大流星群の1つ。流星の出現数では、ベスト3に入る大流星群です。夏休み(お盆休み)の8月13日ころ極大日を迎えるため、ラフな格好で観測できて、初心者さん向きの流星群です。空気の澄んだ所へ遠出してみては?条件がよければ1時間あたり50個くらいの流星が見える可能性があります。
 ◇出現期間・・・・・・・・7月20日〜8月20日  
 ◇出現ピーク日・・・・・8月13日
しし座流星群
◆テンペル・タットル彗星(周期33.2年)を母天体にもつ流星群で、母天体は1998年に回帰しました。1998年につづいて1999年にも欧州などで流星雨が観測されました。日本・アジアでは2001年に大流星雨になりました。その後は普通の流星群になりました。33年ごとに大出現をみせることで有名な流星群です。
 ◇出現期間・・・・・・・・11月15日〜11月22日  
 ◇出現ピーク日・・・・・11月18日
ふたご座流星
◆毎年、安定した出現数をつづける大流星群です。真冬のため、防寒具の用意を万全にしなければなりませんが、澄み渡った冬の夜空に、ひときわ美しい流星を堪能することができます。小惑星フェートン(1983TB)とほとんど同じ軌道をもつ流星群です。このことから、その小惑星フェートンがこの流星群の母天体だと推測されています。
 ◇出現期間・・・・・・・・12月7日〜12月18日  
 ◇出現ピーク日・・・・・12月14日